会社のホームページを作る手順は、どの作り方を選んでも大きくは変わりません。決める、契約する、中身を用意する、組み立てる、公開する、更新する。この順です。
この記事は、その工程を準備・ページ構成・写真と文章・公開・運用の順にたどれるようにしたものです。工程ごとに「完成済みのサイトを買う」「自分で作る(自作)」「オーダーメイドで作る」の誰が担当するか、必要な作業も並べます。
1. 作る前に決める 4 つ
ここが決まっていないと、どの作り方を選んでも途中で止まります。手段より先に決めます。
- 何のために作るか。問い合わせ、信頼の確認、採用、来店のどれを優先するかを 1 つ選ぶ
- 置くページ。来た人が知りたい順に並べる
- 公開後に自分で更新する範囲
- 写真と文章を誰がいつ出すか
この 4 つは、制作会社に渡す要件にもなり、自分で作るときの設計図にもなり、完成済みを選ぶときの判断軸にもなります。
2. 作り方によって、必要な契約が変わる
ホームページには、住所にあたるドメインと、置き場所にあたるサーバーが要ります。ただし、どちらを自分で契約するかは作り方で変わります。
- WordPress などを自分で設置する ドメインとサーバーを別々に契約します。更新費と利用料が毎年かかります。
- ホームページ作成サービスを使う サービスの料金に置き場所が含まれることが多く、サーバーを別に契約しない形もあります。独自ドメインを使えるかはプランによって変わります。
- オーダーメイドで作る(制作会社に依頼) 契約を代行してもらう場合と、自社で契約して情報を渡す場合があります。どちらかを先に確認します。
契約の名義は自社にしておくと、あとで依頼先を変えるときに動かしやすくなります。SITE PICK では、ドメインとサーバーは購入者が契約し、費用は商品代金に含みません。
3. 作り方は 3 つ|完成済み・自作・オーダーメイド
作り方は大きく 3 つです。違いは「どの工程を自分でやるか」に出ます。下の表で、同じ工程を横に読んでください。
| 工程 | 自作 | オーダーメイド | 完成済み |
|---|---|---|---|
| 目的と置くページを決める | 自分で決める | 相談しながら決める | 決まった構成から選ぶ |
| 契約(ドメイン・サーバー等) | 自分で契約する | 代行または指定に従う | 自分で契約する |
| デザイン | 自分で作る | 案を見て決める | 完成形を見て選ぶ |
| 写真と文章 | 自分で用意する | 分担を決める | 自分で用意して差し替える |
| 組み立て・設定 | 自分でやる | 任せる | 調整を任せる |
| 公開作業 | 自分でやる | 任せることが多い | 任せる |
| 公開後の更新 | 自分でやる | 契約した範囲で依頼 | 自分でやる範囲を選べる |
この表は担当の分かれ方を整理したもので、集計から出した数値ではありません。契約の内容によって担当は変わります。
社内に作れる人がいるなら自作、一から自社に合わせたいならオーダーメイド、完成形を先に見て決めたいなら完成済み、が目安です。
4. 何ページ作り、何を載せるか
ページ数を先に決めないでください。載せる内容が決まれば結果として決まります。今回集計した 145 サイトは 3〜18 ページで、中央値は 11 ページでした。
よく置かれているページは次のとおりです。括弧内は、今回集計したサイトでそのページを置いている割合です。
- サービス・事業内容(ページ設置率 47%)
- 実績・事例(ページ設置率 39%)
- 料金(ページ設置率 39%)
- 会社・事務所案内(ページ設置率 57%)
- ご利用の流れ(ページ設置率 39%)
- よくある質問(ページ設置率 59%)
- お知らせ・ブログ(ページ設置率 83%)
- お問い合わせ(ページ設置率 61%)
全部を置く必要はありません。自社が選ばれる理由を説明できる組み合わせにします。業種ごとの違いは購入ガイドにまとめています。
5. 写真と文章を用意する
作業が止まる理由で多いのがここです。素材が揃ってから構成を決めるのではなく、構成を決めてから必要な量を逆算します。
文章は各ページに 1 段落ずつあれば読めます。「何をしてくれるか」「頼んでよいか」「誰がやるか」「次にどうするか」の順に書きます。
写真が用意できない場合もあります。今回集計したサイトのうち 124 件(86%)は、写真が少なくても成立する、顔を写さなくてよい、と設計の段階で決めています。撮影を続けられないなら、はじめから写真に頼らない構成を選ぶほうが現実的です。
6. 公開する
公開の前後で確認することがあります。検索に出すために要ることと、推奨されていることは分けて考えます。
確認はパソコンだけで済ませず、スマートフォンでも行います。総務省が毎年行っている通信利用動向調査では、インターネットを使う端末は「スマートフォン」が「パソコン」を 28.8 ポイント上回り、20〜59 歳の各年齢層では約 9 割がスマートフォンで利用しています(令和 7 年調査)。会社のサイトを見る人の多くは、まずスマートフォンで開くと考えて作ります。
- 検索に出すために要ること Google がページを見つけられて、読み込みを妨げていないことです。robots.txt や noindex で止めていないか、公開前の設定のまま非公開になっていないかを確認します。
- サイトマップは条件によって Google の説明では、ページが 500 以下で内部リンクが行き届いていれば、サイトマップが無くても見つけられます。新しくて外部からのリンクが少ないサイトや、ページ数が多いサイトでは役に立ちます。
- Search Console は公開後の確認に使う 登録しないと検索に出ない、というものではありません。どのクエリで表示されたか、読み込めないページがないかを見るために使います。
- HTTPS とスマホ表示 Google は HTTPS での保護を推奨しています。また検索のインデックスはスマートフォン向けのページを基準に行われるため、スマホで内容が欠けていないかを確認します。
作り直しの場合は、旧アドレスからの転送、アクセス解析、フォームの送信先、メールの引き継ぎも確認します。
7. 公開したあとにやること
公開して終わりではありません。自分で更新できる範囲は、作る前の設計で決まっています。
- お問い合わせフォーム(搭載率 99%) 受け取る側の仕組みです。送信先と自動返信を公開前に決めます。
- お知らせ・ブログ(搭載率 87%) 文章だけで足せる一覧です。告知が年に数回でもあるなら用意します。
- 専用の投稿タイプ(搭載率 68%) 実績や診療科目のように、同じ形で増えていくものを一覧にします。
8. 費用の考え方
どの作り方でも、費用を動かすのは似ています。ページの数、自分で更新できる仕組みの数、写真と文章を誰が用意するかです。
制作会社へ依頼する場合は、デザイン、原稿作成、撮影、CMS の構築、既存コンテンツの移行、外部サービスとの連携が見積もりに含まれることも、別になることもあります。どこまで入っているかを先に確認すると比べられます。
SITE PICK では、基本料金にページ数と機能を一定数まで含み、それを超えた分で価格が決まります。今回集計したサイトは 66,000円〜132,000円、中央値は 110,000円 でした。これは SITE PICK の価格設計であって、制作費の一般的な決まり方ではありません。
ドメインとサーバーの費用は、どの方法で作っても別にかかります。作る費用だけで比べないでください。
実例:完成済みのサイトは、決める前にここまで分かる
3 つ目の「完成形を先に見て決める」が具体的にどういうことかを、販売中の 1 件で示します。
価格 99,000円、7 ページ。ページの中身も、更新できる仕組みも、問い合わせの入口も、実物を開いて確かめられます。自作の場合はこれを自社で組み、オーダーメイドの場合は完成形を見る前に決めることになります。