最終更新:10 月 28 日 11:22(日本時間)
続報が出たら追記します。
すぐ見る:よくある疑問 / 買い物をした人がやること / 経緯 / お知らせに入れる項目 / 技術的な詳細 / ネットショップの点検表
ひとことで言うと
テレビ金具のネットショップに外から入り込まれ、5 つのショップを止めた。何が漏れたかは調べている最中(10 月 28 日の時点)
- テレビの壁掛け金具などを売るスタープラチナ株式会社の「テレビ壁掛けショップ本店」に、何者かが外から入り込んだ(不正アクセス)
- お客さまの名前などの個人情報が、見られたり持ち出されたりしたおそれがある。誰の、どの情報が、どれだけかは、まだ調べている
- 被害が確かめられていないほかの 4 つのショップも含めて、念のため 5 つのショップの営業を止めている
どうすればいい?
よくある疑問と答え
-
自分は対象?
対象になる人の範囲は、まだ調べている最中です。10 月 11 日〜13 日に本店でカード払いをした人は、明細の確認を求められています。
→ 買い物をした人がやること -
どのショップが止まっている?
テレビ壁掛けショップ本店・フッフール テレビ金具専門店・SP-DIRECT・壁美人.net・快適ワークドットコムの 5 つです。
→ 止まっているショップの一覧 - 何が漏れた? まだ分かっていません。個人情報が見られたり持ち出されたりした可能性は否定できない、という段階です。カード情報は、会社のデータベースには保存していないとしています。
-
楽天や Amazon の店で買った人は?
同じ会社は楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングにも店を出していますが、発表はこれらの店に触れていません。心配なときは、会社の相談窓口に聞いてください。
→ 相談窓口 -
気をつけることは?
会社を名乗ってカード番号やパスワードを聞くメール・電話・SMS には答えないでください。会社は、こうした連絡でカード番号などを聞くことはないとしています。
→ 最近の偽メール・偽 SMS の傾向 -
どこから入り込まれた?
入り込まれた経路や、システムの弱点(脆弱性)の種類は発表されていません。発表から分かる点を、システム担当者向けに下にまとめています。
→ 技術的な詳細 -
ネットショップを運営している会社は?
同じことが起きたときに、どの店まで止めるか、お客さまに何を知らせるかを前もって決めておくと、慌てずに済みます。点検表を下に載せています。
→ ネットショップの点検表
詳しくは:買い物をした人がやること / 休止のお知らせに入れる項目 / ネットショップの点検表
この記事では、スタープラチナ株式会社の「テレビ壁掛けショップ本店」への不正アクセスについて、会社のサイトのお知らせ(10 月 13 日の日付)と 10 月 14 日付の文書だけをもとに、何が起きたのかと、買い物をした人・ネットショップを運営する会社がやることを整理します。個人情報の情報漏洩のおそれ(何が漏れたか)は、発表に書かれた範囲だけを書きます。
何が起きたか
スタープラチナは、テレビの壁掛け金具やモニターアームを売るネットショップの会社です。自社のショップのほかに、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングにも店を出しています(スタープラチナの事業案内)。
10 月 14 日付の文書で分かったことです。スタープラチナによると、運営する「テレビ壁掛けショップ本店」で、第三者の不正アクセスによってシステムが侵害されていたことが分かりました。お客さまの情報の一部が外に漏れた(流出)おそれがあるため、全部のショップの営業を一時止めて、調べています。
会社のサイトのお知らせでは、通販サイトのサーバーが不正アクセスを受けたと説明しています。お客さまの個人情報が見られたり、持ち出されたりした可能性は否定できない状況です。対象の人の範囲・件数・情報の項目は調べている最中で、分かりしだい知らせるとしています(スタープラチナの発表)。
| ショップ | 発表の内容 |
|---|---|
| テレビ壁掛けショップ本店 | 不正アクセスによるシステムの侵害が分かった店。営業を一時停止 |
| フッフール テレビ金具専門店 | 被害は確認していないが、念のため停止 |
| SP-DIRECT | 被害は確認していないが、念のため停止 |
| 壁美人.net | 被害は確認していないが、念のため停止 |
| 快適ワークドットコム | 被害は確認していないが、念のため停止 |
まだ発表されていないこと
- 漏れたおそれのある人と情報 対象の範囲・件数・情報の項目(名前・住所・メールアドレスなど、どれが入るか)は、調べている最中です。
- 入り込まれた経路と時期 どこから入られたか、いつから入られていたかは書かれていません。
- ショップの再開の時期 10 月 14 日付の文書には、再開の時期は書かれていません。
- モールの店への影響 楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの店については、発表に書かれていません。
買い物をした人がやること
5 つのショップのどれかで、テレビの壁掛け金具やモニターアームなどを買ったことがある人に向けた整理です。1 と 2 は会社のお願い、3 と 4 はこの記事での整理です。
- 10 月 11 日〜13 日に本店(テレビ壁掛けショップ本店)でカード払いをした人は、カードの利用明細に身に覚えのない請求がないかを確かめる。あれば、カードの裏に書かれたカード会社に連絡する
- 会社を名乗るメール・電話・SMS で、カード番号・パスワード・口座の情報を聞かれても答えない。不審な連絡が来たら、会社の相談窓口に知らせる
- ほかの期間やほかのショップでカード払いをした人も、心配なら明細をひととおり見ておく。対象の範囲はまだ調べている最中のため
- ショップの会員のパスワードを、ほかのサイトでも使い回しているなら、そちらのパスワードを変えておく
問い合わせ先
スタープラチナ株式会社 不正アクセスに関するお客様相談窓口
- 電話:0422-38-4911(受付時間 10:00〜17:00)
- メール:info@starplatinum.co.jp(24 時間受付。返信は平日に順に)
経緯
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 2026 年 10 月 28 日 | この記事での確認。会社のサイトのお知らせ一覧に、続報はまだ出ていない |
| 10 月 14 日 | 文書(PDF)の日付。本店でのシステムの侵害と、5 つのショップの営業の一時停止を説明。10 月 11 日〜13 日に本店でカード払いをした人に、明細の確認を求めた。警察に相談済みで、個人情報保護委員会にも報告するとした |
| 10 月 13 日 | 会社のサイトのお知らせの日付。通販サイトのサーバーが不正アクセスを受け、個人情報が見られたり持ち出されたりした可能性は否定できないと説明 |
ネットショップを運営する会社が、この発表から学べること
自社でネットショップを運営している中小企業の担当者に向けた整理です。今回の発表は、被害が分かった 1 つの店だけでなく、同じ会社が運営するほかの 4 つの店も念のため止めています。また、お客さまへのお願い・相談窓口・届け出の予定を 1 枚の文書にまとめています。
同じことが自社で起きたとき、止める範囲を決めるのにも、お知らせを書くのにも時間がかかります。前もって決めておけることを、次の早見表にまとめました(この記事での整理)。
| 入れる項目 | 今回の発表での書き方 | 自社で前もって決めておくこと |
|---|---|---|
| 何が起きたか | どの店で、第三者の不正アクセスによるシステムの侵害が分かったか | 店の名前・サーバー・カートの仕組みの対応表。どの店がどの仕組みを使っているかをすぐ言えるようにする |
| 止めた範囲 | 被害を確認していない 4 つの店も、念のため止めたこと | 1 つの店に何か起きたとき、同じサーバーや管理画面を使うほかの店も止めるかどうかの基準 |
| カード払いの人へのお願い | 期間(10 月 11 日〜13 日)と店を区切って、明細の確認を求めた | 注文の記録から、期間ごとのカード払いの人を取り出せるか。決済代行の会社の連絡先 |
| カード情報の扱い | カード情報をデータベースに保持していないこと | 自社がカード情報を保存しているか、決済代行の会社の画面で入力してもらっているかを、正確に言えるようにしておく |
| 便乗の詐欺への注意 | 会社からパスワード・口座情報・カード番号などを聞くことはないと明記 | 自社がお客さまに連絡するときの手段(メールの差出人・電話番号)を決め、お知らせに書けるようにする |
| 相談窓口 | 電話(受付時間つき)とメール(24 時間受付・返信は平日)を 1 つの窓口にまとめた | 問い合わせを受ける人・受付時間・答え方の基準(まだ分からないことは推測で答えない) |
| 届け出 | 警察に相談済み。個人情報保護委員会にも報告すると明記 | 警察・個人情報保護委員会(個人情報の取り扱いを監督する国の機関)への連絡を、誰がどの順で行うか |
| これから | 流出の詳細が分かりしだい、対応の方針と再発防止策を知らせるとした | 続報をどのページに載せるか(会社のサイト・各ショップの休止のページ)を決めておく |
技術的な詳細(システム担当者向け)
ここからは、ネットショップのサーバーやカートの仕組みを運用している担当者・エンジニア向けです。まず、会社のサイトのお知らせと 10 月 14 日付の文書から読み取れる技術的な点を、発表の言葉に沿って並べます。
| 観点 | 発表の内容 |
|---|---|
| 被害の場所 | 「テレビ壁掛けショップ本店」での、第三者の不正アクセスによるシステム侵害。お知らせでは「通販サイトのサーバー」が不正アクセスを受けたと説明 |
| 影響の可能性 | 顧客の個人情報が閲覧または取得された可能性を否定できない。対象の範囲・件数・情報の項目は調査中 |
| 封じ込め | 全ショップの営業を一時停止。本店以外の 4 ショップは被害を確認していないが、念のため停止 |
| カード情報 | クレジットカード情報はデータベースに保持していない。そのうえで、10 月 11 日〜13 日に本店でカード払いをした顧客に、利用明細の確認を依頼 |
| 届け出 | 警察へ相談済み。個人情報保護委員会へ報告予定 |
| 発表に無いこと | 侵入の経路・脆弱性の種類・CVE 番号・使っていたカートやサーバーの製品・不正アクセスが始まった時期と気づいた日時・明細の確認を 10 月 11 日〜13 日に区切った理由・カード情報が関わるかどうか・対象の件数と項目・ほかの 4 ショップとシステムを共有していたかどうか |
この記事での整理です。今回の発表は、カード情報をデータベースに保持していないとしたうえで、期間を区切ってカード払いの顧客に明細の確認を求めています。その理由は書かれていないため、原因を推測で結びつけないでください。
そのうえで、運用する側として押さえておきたいのは「カード情報を保存しない(非保持)」と「カード番号が入力される画面が安全」は別の話だという点です。保存していなくても、決済につながるページや読み込むスクリプトが書き換えられていないかは、別に確かめる必要があります。下の点検表の 3 番目に入れています。
自社のネットショップで見直すこと
自社サイトのショップと、楽天市場などのモールの店を両方運営している会社は少なくありません。店が増えるほど、どこで何が起きたのか、どこまで止めるのかの判断が難しくなります。次の点を確かめておくと、同じような事故のときに被害と混乱を小さくできます(この記事での整理)。
| 点検すること | 中身 |
|---|---|
| 1. 店と仕組みの対応表を作る | 自社サイトの店・モールの店ごとに、使っているサーバー・カートの仕組み・管理画面のアカウント・決済代行の会社を書き出す。同じものを共有している店は、事故のときに一緒に止める候補になる |
| 2. 止める手順を決める | 誰が、どの画面で、店を休止できるか。休止のページの文面(何が起きたか・注文済みの人への案内・窓口)をひな形として用意しておく |
| 3. 決済の画面を守る | カード情報を保存していない形でも、カード番号を入れる画面への経路や、ページが読み込むスクリプトが書き換えられていないかを確かめる仕組み(改ざんの検知)を入れる。決済代行の会社の推奨設定を確かめる |
| 4. 管理画面の入口を絞る | 管理画面とサーバーのアカウントに多要素認証を付け、使っていないアカウント・辞めた人のアカウントを消す。接続できる場所を制限できるなら制限する |
| 5. 更新の担当を決める | カートの仕組み・プラグイン・PHP などの更新を、誰がいつ行うかを決める。制作会社や保守会社に任せているなら、どこまでが契約に入っているかを確かめる |
| 6. 記録を残す | 管理画面へのログイン・ファイルの変更・注文の記録が残り、あとから「いつ・誰が・何をしたか」を追えるかを確かめる。範囲を絞れれば、対象のお客さまだけに早く知らせられる |
ほかの最近の出来事は 「最近のサイバー攻撃と対策」、続けて備える体制の考え方は 「ホームページの保守」 にまとめています。
作り方は 3 つ|完成済み・自作・オーダーメイド
作り方はどれでも選べます。優劣ではなく、向いているケースが違います。
- オーダーメイドで作る(制作会社に依頼) 要件を渡せば設計から任せられます。自社に合わせて一から作りたい場合や、撮影・原稿まで任せたい場合に向きます。SITE PICK でもオーダーメイド制作の相談を受け付けています。
- 自分で作る(自作) 費用は抑えられます。そのかわり、ネットショップの仕組みの更新や安全対策、事故の情報を追うことを、公開後もずっと自分で続けることになります。
- 完成済みのサイトから選ぶ(完成済み) 構成・更新の仕組み・入口が組まれた状態を実物で確かめ、社名・写真・文章を差し替えて公開します。完成形を先に確認してから決めたい場合に向きます。この記事の集計は、その実際のサイトのデータです。