最終更新:10 月 26 日 22:18(日本時間)
続報が出たら追記します。
すぐ見る:よくある疑問 / 怪しいメールの見分け方 / お知らせのひな形 / 技術的な詳細 / 同じ時期の事故との比較 / 経緯
ひとことで言うと
千葉日報社がニュースメールを止めた。カードの「利用確認」を名乗る怪しいメールに注意(10 月 26 日の発表)
- 千葉日報社がニュースメールを送るのに使っている配信会社で、外から怪しい通信があった可能性が分かった。安全が確かめられるまで、ニュースメールを当面止めている
- クレジットカードの利用確認を装うなどの怪しいメールが届いた、という問い合わせも来ている。千葉日報社は、請求に関するメールは送らないとしている
- 配信会社には、メールアドレスだけを登録している。配信会社の名前と、情報が外に出たかどうかは、発表に書かれていない
どうすればいい?
よくある疑問と答え
-
自分は関係ある?
千葉日報社のニュースメールに登録している人に関わる話です。配信会社には、メールアドレスだけを登録しているとしています。
→ 登録している人がやること -
何が起きた? 情報は漏れた?
配信を任せている会社で、外から怪しい通信があった可能性が分かりました。不正アクセスや情報漏えいがあったとは、発表に書かれていません。
→ 発表の内容 -
カードの「利用確認」のメールは本物?
千葉日報社は、請求に関するメールを送ることはないとしています。リンクは開かず、開いてしまっても個人情報やカード番号を入れないでください。
→ 怪しいメールの見分け方 - カード番号を入れてしまったら? カードの裏面の番号や公式アプリから、カード会社に連絡します。パスワードを入れたなら、そのパスワードも変えます(この記事での整理)。
- ニュースメールはいつ再開する? 安全が確かめられるまで当面止め、再開は千葉日報社があらためて案内するとしています。配信停止(登録の解除)の相談は、千葉日報オンラインのお問い合わせフォームへ。
-
ブラストメールや Cuenote FC の件と同じ?
配信会社の名前は発表に書かれていないので、同じ会社かどうかは分かりません。この記事では、同じ時期の別々の出来事として比べています。
→ 同じ時期の事故との比較 -
メルマガを送っている会社は?
配信サービスに預けている項目を書き出し、配信が止まったときに自社のサイトへすぐ載せるお知らせを用意しておきます。そのまま使える文例を下に載せています。
→ お知らせのひな形
詳しくは:登録している人がやること / メルマガを送っている事業者がやること / お知らせのひな形
この記事では、千葉日報のニュースメールの休止と不審メールについて、千葉日報社の「ニュースメールの休止について」(2026 年 10 月 26 日)だけをもとに、何が起きたのかと、ニュースメールに登録している人・外部のサービスでメルマガを送っている事業者がやることを整理します。
あわせて、同じ時期にメール配信サービスで続いた 2 つの事故を、それぞれの会社の発表をもとに並べます。クレジットカードの利用確認を装うメールの見分け方と、配信元がすぐ出すお知らせのひな形もまとめます。
何が起きたか
10 月 26 日の発表で分かっていることです。千葉日報社によると、10 月 24 日、ニュースメールの配信に使っているメールマガジン配信会社で、外部から不審な通信が行われた可能性が確認されました。
同じころ、クレジットカードの利用確認を装うなどの怪しいメールが届いた、という問い合わせも受けています。これを受けて、千葉日報社は、安全が確かめられるまでニュースメールの配信を当面止めました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 確認されたこと | ニュースメールの配信に使っているメールマガジン配信会社で、外部から不審な通信が行われた可能性(10 月 24 日) |
| 届いている怪しいメール | クレジットカードの利用確認を装うなどの不審なメールが届いているという問い合わせがあった |
| ニュースメール | 安全が確かめられるまで、配信を当面休止。再開は、あらためて案内する |
| 配信会社に登録していた情報 | メールアドレスだけ。それ以外の情報は登録していない |
| 千葉日報社からのお願い | 当社から請求に関するメールを送ることはない。不審なメールのリンクにはアクセスせず、アクセスした場合も個人情報などを入力しない |
| 発表に書かれていないこと | 配信会社の名前、メールアドレスが外部に出たかどうか、不審なメールの差出人や件名、届いた人の数 |
経緯
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 2026 年 10 月 26 日 | 千葉日報社が「ニュースメールの休止について」を公表。安全性が確認されるまでニュースメールの配信を当面休止すると案内し、請求に関するメールは送らないこと、配信会社にはメールアドレスだけを登録していることを示した |
| 10 月 24 日 | 配信会社で外部から不審な通信が行われた可能性が確認され、クレジットカードの利用確認を装うなどの不審なメールが届いているという問い合わせを受けた(10 月 26 日の発表による) |
ニュースメールに登録している人がやること
千葉日報社の案内です。ニュースメールの配信は当面休止していて、再開するときは、千葉日報社があらためて案内するとしています。
- 怪しいメールに書かれたリンクは開かない。もし開いてしまっても、個人情報などを入力しない
- 請求に関するメールが千葉日報社の名前で届いても、応じない。千葉日報社は、請求に関するメールを送ることはないとしている
- ニュースメールの配信停止(登録の解除)について聞きたいことは、千葉日報オンラインのお問い合わせフォームから問い合わせる
クレジットカードの利用確認を装うメールの見分け方
ここからは、この記事での整理です。メルマガが止まっている時期に届く「カードの利用確認」「支払いの確認」のメールは、次の順に確かめてください。どれか 1 つでも当てはまれば、メールのリンクは開かずに、カード会社やサービスの公式アプリ、ふだん使っているブックマークから確かめます。
| 見るところ | 確かめ方 |
|---|---|
| 配信元が「送らない」と言っている内容か | 千葉日報社は請求に関するメールを送らないとしている。配信元のお知らせに書かれた「送らないメール」に当てはまれば、偽物と考えてよい |
| 届いた時期 | 登録しているメルマガが休止しているのに、同じアドレスに確認や支払いを求めるメールが急に届いたら、まず疑う |
| 差出人の名前とアドレス | 差出人の名前は送る側が自由に付けられる。スマートフォンでは差出人をタップしてアドレスを表示し、@ より後ろが名乗っている会社の公式サイトのものと違えば開かない。Cuenote FC の件では、カード会社を名乗りながら、メール配信サービスのドメインのアドレスで届いた例がある |
| 件名と本文 | 「ご利用確認」「利用内容の確認」「お支払い情報の更新」など、急いで手続きをさせる内容は、メールのリンクからではなく、公式アプリや会員ページで確かめる |
| 求められる入力 | カード番号・セキュリティコード・パスワード・認証コードの入力を求められたら、そこで止める。入力してしまったら、カードの裏面の番号からカード会社に連絡し、パスワードを変える |
メルマガを送っている事業者がやること
外部のメール配信サービスで、メルマガや予約の案内、お知らせを送っている中小企業に向けた整理です。配信サービスで事故が起きたとき、読者に伝えられるのは配信元の自社です。千葉日報社のように、まず配信を止め、分かっていることと、読者に気をつけてほしいことを自社のサイトに載せる流れを決めておくと慌てずに済みます(この記事での整理)。
- 使っている配信サービスの事故のお知らせを見る場所と、サポートの連絡先を控えておく
- 配信サービスに預けている項目を書き出し、送るのに使わない項目は入れないようにする。千葉日報社のように「メールアドレスだけ」と言えれば、読者への説明も短くなる
- 不審なメールの問い合わせが来たら、届いた日時・差出人のアドレス・件名を聞き取って記録し、配信サービスに伝える
- 個人情報保護委員会への報告や本人への通知が要るかは、配信サービスからの報告をもとに確かめる。個別の判断は、専門家や委員会の窓口へ
ひな形
メルマガの配信元がすぐ出すお知らせの文例(この記事での整理)
件名:メールマガジンの配信休止と、不審なメールへのご注意について
【日付】、当社がメールマガジンの配信に利用している配信サービスにおいて、【分かっている事実(例:外部からの不審なアクセスがあった可能性)】が確認されました。安全性が確認されるまで、メールマガジンの配信を休止します。
・配信サービスに登録している情報は【例:メールアドレスのみ】です。
・当社から、【例:請求・お支払い・クレジットカードの利用確認・パスワードの入力】をお願いするメールをお送りすることはありません。
・不審なメールに記載されたリンクは開かず、万一開いた場合も、個人情報やカード番号を入力しないでください。
・配信の再開や、新しく分かったことは、このページでお知らせします。
ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。お問い合わせは【窓口・受付時間】までお願いいたします。
ひな形の【】は、自社の状況に合わせて書き換えます。原因や範囲がまだ分からないうちは「漏えいはありません」と言い切らず、「調査中」「確認でき次第お知らせします」と書きます。配信サービスの会社を責める書き方も避けます。続報を出すときは、同じページに日付を付けて追記すると、読者が経過を追いやすくなります(この記事での整理)。
技術的な詳細(配信・システムの担当者向け)
ここからは、メール配信やサーバーを担当しているエンジニア向けです。千葉日報社の発表から読み取れる技術的な点を、発表の言葉に沿って並べます。
| 観点 | 発表の内容 |
|---|---|
| 起きた場所 | 千葉日報社のシステムではなく、ニュースメールの配信に使っている外部のメールマガジン配信会社 |
| 事象 | 外部から不審な通信が行われた可能性(10 月 24 日に確認)。不正アクセス・情報漏えいとは書かれていない |
| 預けていたデータ | メールアドレスのみ。それ以外の情報は配信会社に登録していない |
| 同じ時期の観測 | クレジットカードの利用確認を装うなどの不審なメールが届いているという問い合わせ |
| 初動 | 安全性が確認されるまで配信を当面休止。自社のサイトのお知らせで、送らないメール(請求)と登録している情報を示した |
| 発表に無いこと | 配信会社の名前・通信の中身・メールアドレスが外部に出たかどうか・不審なメールの差出人や件名・不審なメールと配信会社での出来事のつながり |
発表は「不審な通信が行われた可能性」という書き方で、不正アクセスや情報漏えいがあったとは書いていません。不審なメールと配信会社での出来事がどうつながるのかも、書かれていません。この記事でも、その範囲を超えては書きません。
この記事での整理です。配信を外部に任せている場合、読者からの問い合わせで気づくことがあります。届いた日時・差出人のアドレス・件名を記録して配信会社に渡せるよう、聞き取りの項目を決めておくと、原因の切り分けが早くなります。
同じ時期にメール配信サービスで続いた事故との比較
2026 年 10 月は、メルマガやお知らせを送るためのメール配信サービスで、事故の公表が続きました。ブラストメールは、ラクスの子会社のラクスライトクラウドが提供するメール配信システムです。Cuenote FC は、ユミルリンクが運営するメール配信サービスです。ここでは、それぞれの会社の発表に書かれていることだけを並べます。千葉日報社の配信会社の名前は発表に書かれていないため、下の 2 つの事故と同じ会社かどうかは分かりません。この表は、同じ時期の別々の出来事として比べるためのものです(この記事での整理)。
| 出来事 | 発表に書かれていること | 不審なメールについて |
|---|---|---|
| ブラストメール | 10 月 21 日の午前 0 時 30 分から緊急停止し、メールの配信も止まっている。外部の第三者が API 用のサーバー 2 台に侵入し、すべての契約者の会社名・担当者名・メールアドレスなどを持ち出した。配信先のリストなどの漏えいが確認された契約は 345 件(10 月 26 日 17:00 の更新) | お知らせ(10 月 26 日 17:00 の更新)に例は載っていない |
| Cuenote FC | 10 月 16 日に不正アクセスを確認。第二報(10 月 26 日)では、メールアドレスなどの出力が確認されたのは計 49 システムで、漏洩の恐れがある件数は延べ 51,628,280 件。予防のため同じデータセンターのシステムを止め、10 月 20 日から順次再開した | info@cuenote.jp から「セゾンカード」などを名乗る迷惑メール(件名「ご利用確認のお願い」など) |
| 千葉日報社 | 配信会社で外部から不審な通信が行われた可能性が確認された(10 月 24 日)。ニュースメールの配信を当面休止。配信会社にはメールアドレスだけを登録している | カードの利用確認を装うメールが届いたという問い合わせ(差出人・件名は書かれていない) |
3 つの発表を並べると、メルマガの読者と配信元の事業者にとって、次のことが分かります(この記事での整理)。
- 読者に見えるのは、配信元の名前だけ 読者はふだん、ニュースやお知らせを送ってくる会社の名前でメールを受け取っていて、裏で使われている配信サービスの名前は目にしません。配信サービスで何かあったときに読者へ伝えられるのは、配信元の事業者です。千葉日報社も、自社のサイトのお知らせで伝えています。
- 不審なメールは、配信元とは別の名前を名乗ることがある Cuenote FC の件ではカード会社の名前を、千葉日報社の件ではクレジットカードの利用確認を装うメールが報告されています。「新聞社を名乗るメール」だけに気をつけていても、見落とすことがあります。
- 本物のメールが止まっている間に、不審なメールが届く どの件でも、配信のサービスやシステムが止まった時期があります。いつものメルマガが届かない時期に、確認や支払いを求めるメールが来たら、まず疑ってかかるのが安全です。
- 「送らないメール」と「預けている情報」を書くと、読者が判断しやすい 千葉日報社は「請求に関するメールは送らない」「配信会社にはメールアドレスだけを登録している」と書いています。ユミルリンクも、パスワード・認証コード・クレジットカード情報などを直接尋ねることはないとしています。読者は、届いたメールがその範囲を外れていれば偽物だと判断できます。
次に読む:ブラストメールの不正アクセスの経緯と利用者の公表 / Cuenote FC(ユミルリンク)の不正アクセスの経緯
千葉日報社の別のお知らせ
千葉日報社は 2025 年 12 月 22 日にも、同社の関係者を装った不審なメールへの注意を出しています。役員や従業員が、メールで LINE のグループの作成や QR コードの送付を頼むことはないという内容で、今回のニュースメールの件とは別のお知らせです。
自社で見直すこと
メルマガのように、顧客のメールアドレスを外部のサービスに預けて送る仕事は、多くの事業者にあります。預けた先で何かあっても、読者への説明は自社に求められます(この記事での整理)。
- 自社が送らないメールを公式サイトに書いておく どのアドレスから、どんな内容のメールを送り、どんな内容は送らないか(請求・カードの確認・パスワードの入力など)を、ふだんから公式サイトに載せておく。事故のときに、読者が偽物を見分ける手がかりになる。
- サイトにお知らせをすぐ載せられるようにする メールが止まると、読者に伝える手段はサイトのお知らせが中心になる。誰が、どの画面から、何分で載せられるかを確かめ、上のひな形を手元に置いておく。
- 配信に預ける項目を減らす 送るのに使わない項目まで配信サービスに入れていないかを見直す。預けていない情報は、外に出ることもない。
- 問い合わせの受け口を決めておく 千葉日報社は、お知らせの最後に問い合わせフォームへの道筋を載せている。不審なメールの問い合わせを受ける担当者と、聞き取る項目(日時・差出人・件名)を決めておく。
ほかの最近の出来事は 「最近のサイバー攻撃と対策」、続けて備える体制の考え方は 「ホームページの保守」 にまとめています。
作り方は 3 つ|完成済み・自作・オーダーメイド
作り方はどれでも選べます。優劣ではなく、向いているケースが違います。
- オーダーメイドで作る(制作会社に依頼) 要件を渡せば設計から任せられます。自社に合わせて一から作りたい場合や、撮影・原稿まで任せたい場合に向きます。SITE PICK でもオーダーメイド制作の相談を受け付けています。
- 自分で作る(自作) 費用は抑えられます。そのかわり、使っているサービスの事故の情報を追い、お知らせの掲載や安全対策を公開後もずっと自分で続けることになります。
- 完成済みのサイトから選ぶ(完成済み) 構成・更新の仕組み・入口が組まれた状態を実物で確かめ、社名・写真・文章を差し替えて公開します。完成形を先に確認してから決めたい場合に向きます。この記事の集計は、その実際のサイトのデータです。